新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



学校では教えてくれない満点じゃなくて8割取るための中学国文法助動詞攻略編⑤「そうだ」の識別

助動詞の意味の判別方法をまとめてきて今回で弟5弾となりました。
今回扱う助動詞は「そうだ」。
さっそく判別法に入りたいのですが、ちょっとその前に助動詞についてざっくりまとめてみたいと思います。
現代国文法において、中学生の皆さんが覚えなければいけない助動詞は全部で15種類です。
その中で、この助動詞はどんな意味で使われているのかという判別をしなければならないのは半分以下、今までに説明してきた「れる/られる」、「う/よう」、「ようだ」に今回説明する「そうだ」、そして「まい」と「た」の全部で6種類。
これ以外の助動詞としては使役の意味を持つ「せる/させる」、打消しの「ぬ/ない」、希望の「たい/たがる」、丁寧の「ます」、推定の「らしい」、そして断定の「だ」と丁寧な断定の「です」があります。
これらは意味の判別をする必要がないので、まとめて覚えてしまうだけでOK
逆に先に挙げた6種類の助動詞は意味の判別が必要となるため、その判別方法をまとめているわけです。
ちなみに、助動詞が苦手という子のほとんどは、この意味の判別で苦手意識を持っています。どういったときにどの意味になるのかが、体系的に理解できていないから。
それをまとめているのが、今回の助動詞の説明です。
さて、話が長くなってしまいそうなので前置きはこの辺にして、「そうだ」の判別方法について説明していこうと思います。


助動詞の「そうだ」は、様態と伝聞の二つの意味を持っています。
どちらの言葉もよく分からないと思うのでざっくり説明します。
様態とは「あるものがどんな様子であるのか」を指します。
例えば、「空を見て今にも雨が降るそうだ」という場合に使われる「そうだ」は空を見て判断しているので、まさに様態です。
一方で伝聞とは「どこかから聞いてきたこと」のこと。
「天気予報によると今日は雨だそうだ」という文章については、天気予報を聞いて今日の天気を判断する、つまり聞いた情報を指しています。
これが伝聞。
一見すると伝聞と様態の見分けは難しいように感じますが、その性質から覚えてしまえば非常に簡単です。
この二つの意味を判別するには、その情報が目で見ている(あるいは肌で感じている)か、耳で聞いているのかを見るだけでいいのです!
様態とは、あるものがどんな様子かを判断しているものなので、目で見ていなければ判断ができません。
また伝聞は「聞き伝わった」ものであるため、耳で聞いたものになります。
この性質を利用して、耳で聞いているのか、目で見ているのかという判断ができるのです。

実際に問題を使って考えていきましょう。
① 天気予報によると、明日は雨が降るそうだ。
⑤ この日本人形は今にも動き出しそうだ。
まず①の文章から。
①は「天気予報によると」というように、天気予報から判断しています。
天気予報は耳で聞くもの(音声がついていますよね)なので、耳で判断している伝聞ということが分かります。
一方で②の文章「この人形は今にも動き出しそうだ。」は別に何か音やうわさを聞いたから判断できることではありません。
目で見てこの人形は「動き出しそうだ」と判断しているのです。
よってこれは様態。
一つだけだとイメージがわきづらいかもしれませんが、並べて見比べると様態と伝聞の違いがしっくりくると思います。
少し一覧にして並べてみようと思います。
様態の「そうだ」を含む文章
・今年は昨年よりも寒そうだ。
・あの男性はいかにも偉そうだ。
・今にも飛び出しそうな様子であった。
・みなさん、お元気そうで、何よりです。
伝聞の「そうだ」を含む文章
・みなさん、お元気だそうで、何よりです。
・大雪の影響で、列車は大幅に遅れたそうだ。 
・練習の終了時間が明日から変わるそうだ。 
・この電車はまもなく運転を再開するそうだ。
・ここは、冬はとても寒いそうだ。
いかがでしょうか?なんとなく目で見ているものと耳で聞いているものの違いが分かっていただけると思います。
因みにもっとざっくり判別したければ、「そうだ」を「らしい」に変えてみて下さい。
それで意味が通じる場合は「伝聞」であることがほとんどです。


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