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新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



使う媒体と、紡ぐ文体

僕はここ最近、意識的にブログのエントリをパソコンとスマホの両方で書くようにしています。
(と言っても最近サボりがちなので説得力がありませんが。。)
パソコンの画面に向かって構成を考えたエントリもあれば、スマホの画面に向かって勢いで書くエントリもあります。
なぜそんなことをするかということなのですが、それは使うアウトプットの装置によって、どんな違いが生まれるか実験したかったからです。

書いているとよく分かるのですが、やはりスマホとパソコンでは文章の構成に差が出てきます。
パソコンで書く場合、常に1000文字程度が目に映っているので、前後関係を意識した文章になります。
一段落前でこの言葉を使ったからここはこうしようみたいな、繋がりを意識した文章になります。
スマホで文章を書くと、書きながら司会に入る文章は、せいぜい200文字前後。
だから、構成には意識が向かいづらくなります。
組み立てを意識せず、1、2文前の文との繋がりだけで文章を組み立てていくイメージです。

しっかりと組み立てられたパソコンで書いた文章と、前の文との繋がりだけを意識して書いたスマホの文章。
ぱっと聞くと、だから文章を書くときはスマホではなくパソコンを使いましょうみたいな話に思われるかもしれませんが、一概にそうとも言えません。
読むデバイスによっては、必ずしもしっかりした構成の文章が優れているとはいえないと思うのです。
スマホで文章を読む場合、僕たちは画面をスクロールして文字を追いかけます。
その場合、やたらと緻密な構成で書かれた文章を読むのは、非常に疲れます。
試しに青空文庫作家別作品リスト:夏目 漱石夏目漱石などを読むと、なかなかしんどいものがあります(笑)
内容の濃い薄いは別の話ですが、縦スクロールで読むための文章に関しては、過度に緻密に構成した文章よりもむしろ前後の繋がりに気を配った文章の方が優れていると思うのです。


「デバイスに最適化した文章」というのは、実験の余地がある分野です。
スマホ向けのニュースサイトでも、作り手はまだまだパソコン視点で書いているように感じるものが多くあります。
パソコンで書く以上、その文章は大きなスクリーン上で構成したものになってしまいます。
それはパソコンで読むための文章です。
パソコンで読むことを(無意識に)前提とした文章をスマホで表示すれば、表示のされ方が違う以上どうしても読みにくさが生まれてしまいます。
だったら、そもそもスマホで文章を作成することで、スマホで読むことに適した文章が書けるのではないかと思ったのです。
縦スクロールで読みやすい文体のノウハウを持っている人って、まだまだ少ない気がします。
もちろん有名なブロガーさんたちを中心に、感覚レベルで修得している人はいるでしょう。
しかし、体系的に説明できる人はほとんどいないように思います。
縦スクロールで前に戻って見返すことは面倒なので、「先に挙げた」などの前の文章を読み返すことを求めるような指示語をなるべく控えるといったスマホならではの文体の研究は、なかなかニーズがあるように思います。
いずれ体系化できたら紹介させて下さい。
というか、上手く言ったら僕の文章が少しは読みやすくなっていると思います(笑)

アイキャッチは僕が現代で一番うまい(綺麗ではなく読みやすい)コラムを書くと思っている竹内政明さんのコラム術

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