新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



インセンティブがどこにあるのかを考えると色んな事が見えてくる「政治とカネ」の疑惑

僕はまったく陰謀論じみたことを信じていないのですが、政治に関して多くのことは何らかの「合理的な」理由に基づいて起こると考えています。
それはもちろんスキャンダルも。
スキャンダルが発生するには、①政治家側からのリークか②記者側が暴き出したといういずれかだと思います。
政治家が漏らしたのであれば、そこにはきっと「今、この段階で情報を流すこのと利点」があるだろうし、記者が暴き出したスクープならば、もっとも注目の集まる時期あるいはメディアが情報を出したい時期に掲載するはずです。
緊急性のあるスクープ記述ならば、他社との競争があるためもちろん即座に記事になる。
逆に世間に投下すれば注目は集まるけれど、緊急性がない内容であるほど、その情報が流れるタイミングは、メディアは話題を作りたい時期に投下することになる。
生産する側にたてば、極めて自然なことだろうと思います。

僕の政治ニュースに対する基本姿勢はこんな感じ。
だから、政治系のスキャンダルが出てきた時は、そのニュースの「今出さなければいけない理由」を考えます。

ここ最近、政治家に対する献金のニュースを多く見かけます。
「政治とカネ」の問題は、ある意味緊急性のあるニュースとは言えません。
別にメディア各社が競ってスッパ抜きするようなものでもない。
政治家側から情報のリークがあったにせよ、メディア側が出したにせよ、今このタイミングで出すには、何かしらのメリットがあるのではないかと思うのです。
これを「目くらまし」とか「世論誘導」とか言ってしまうと途端に嘘くさくなってしまいます。
そうではなくて、あくまでもあるニュースがタイミングを選んで出てきたと仮定して、それがどういう効果をもたらしたのかを考察する。
流れを調整する程度の役割はあると思うのです。

今回の「政治とカネ」の疑惑が出てきて僕が思ったのは、上手くISの話題から注目が切り替わったなあということでした。
ISに対する政府の姿勢や、その後の対応に関してはここで僕の意見を書くと話がそれるので特には書きません。
ただ、あの話題はどう転んでも最終的に政府に避難が集まるしかないものだっあように思います。
身代金を支払えば「また人質に取られたらどうするんだ」と批判され、拒否すれば「国民を見捨てた」となる。
これを機に自衛隊を強化と言えば当然批判が集まるし、何より事件発覚以前の政府の対応を追求されたら確実にネガティブキャンペーンになる。
どこを切り取っても、そしてどう転んでも、ISの人質問題が長引けば批判にしかなり得ないものです。


どうやっても批判材料になってしまうISの問題に関しててっとり早い収束法は、別の話題に注目が切り替わることです。
そもそも世間の注目が冷めれば、次第にフェードアウトしていく。
今回の「政治とカネ」の疑惑は、切り替え装置として、非常にいい働きをしたと思うのです。
政治とカネの問題が首相にまで広がることで、一旦そこに世間の注目が集まり、僕たちは心なしか人質問題が「少し前に起きた事件」ように感じられるようになりました。
多分、今さら新聞やテレビのトップで「ISに対する対応はどうだったか云々」やっても、時期遅れ感がハンパない。
マジョリティの視聴者や読者が受け取る第一印象は、おそらく「今その話してないから」というもの。
今回の政治とカネの疑惑は、話題の転換点として、本当に上手く動作していると思います。

別にだからどうだという訳ではありません。
単純に、装置として働いた政治とカネ疑惑が面白かったので取り上げてみました。