新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



見ている景色と見えている絵

同じ景色を見ていても、見えている絵は全く違います。
買い物に来た人ならショーウィンドウに目が行くだろうし、美容師だったらすれ違う人の髪型が気になるはず。
僕の祖母は長年建築に携わって来たため、一緒に出かけると目に入る家の作りについてあれこれ話始めます。
(僕はこれがたまらなく好きだったのですが)
女の子と2人で出掛けて、向こうは雑貨にばかり目が行って、こちらはすれ違う女の子を目で追っているなんていうのは、同じ景色を見ていても、違うものが見えているという典型でしょう。

僕はここ最近デザインをやっているので、行く先々で広告ばかりが目に入って仕方がありません。
他のものはピンぼけして、広告だけがくっきり見える感じ。
多分僕たちの目はそうやって認識するものとそうでないものを取捨選択して、情報量を絞っているのだと思います。
絶対記憶の能力を持っている人は、この取捨選択をしない、或いは出来ないのでしょう。

で、僕たちが意識で取捨選択しているとするのなら、自分の目標を口に出すというのはかなり有効な手段であるように思います。
例えば作家になりたいと思う人がいたとして、それを口にだし続けていると、作家になるために必要そうな情報量にピントが定まるようになります。
道ゆく人の何気ない仕草だったり、昨日と変わらず行き交う車だったり、そういった当たり前の景色の中から、作品のネタになるものを見つけられるようになる。
音楽であれデザインであれ、極端な話勉強の答えでさえ、何かを生み出す際には膨大な知識のストックからしか出てきません。
だとしたら、早くからやりたいことを口に出していて、そこにピントが定まるように心掛けておくのは、かなり強みになると思うのです。

夢を叶えた人たちに、子供のころからずっと憧れていたという人が多い理由は、ここにある気がします。
自己啓発の類は全く興味のない僕ですが、この口に出すというのだけは結構有効な手段なんじゃないかと思うのです。