新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



「王道」以外の、自分の得意な戦い方を知っておく

このブログはそもそもマーケティングや差別化を考えないということをコンセプトに運営しているのですが(というかそもそもただの趣味なので差別かも何もないのですが…笑)、一応僕も塾人としてご飯を食べている以上、塾の指導に関しては自分なりの差別化戦略であったり、マーケティングを考えたりしています。
その一貫として僕がよく考えるのが次の表です。

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今は競争心の欠片もない僕ですが、学生の時はかなり負けず嫌いで、アルバイトをしていた塾で一緒に働いていた先輩に勝つために戦略を練るために作ったのがこの表でした。
横軸に見ていくと、そのジャンルでどのような差別化をすればライバル、つまり同じく一緒に働いているバイトメンバーに勝てるか(笑)で、縦軸で比較すると、どこで競合と差別化を図るか、或いはどうやったら弱点を補うことができるかを分析できるようになっています。

当時の僕が行っていたのは1:2の個別指導と少人数の集団授業(表でいくと個人塾に該当します)でした。
僕がまずとった戦略は、個別指導で差別化を測ること。
指導力とサポートが穴だと考え、そこを徹底的に攻めることに決めました。
集団指導のために積み上げた予習や教材研究をそのまま個別指導に持ち込み指導力の面で差別化を、他の先生が授業が終わったらすぐ帰る(時給制なので当然です)中で、終わったあとも残って質問対応をするという形でサポート面の差別化をといった具合で、他の先生に勝とうとしていました。

当時の僕の姑息な戦略と幼稚な競争心はともかくとして、塾の先生にとって差別化を意識ことは非常に重要だと思っています。
同じ教室内で食い合っても意味がありませんが、他塾との関係を考える場合には特に重要です。
僕がお世話になっている塾の近くには個別指導塾から予備校まで10以上の塾があり、特にここ最近になって生徒の取り合いがはげしい地域になってきました。
そのため去年くらいから当時作った成分表をもとに、再び戦略を意識するようにしています。
まずは個別指導について。
どうしても個別指導は人件費がかさむため、殆どの塾で学生バイト頼みになってしまいがちです(ウチはなぜか専任講師がやたらと個別授業を持っていますが 笑)。
そこでこれまで投資してきた労力を活かして指導力で差別化を。
もう一つ、個別指導に関してはその性質上講師による授業外のサポートが薄くなるため、その部分をかなり意識的に増やしています。
それに加えてもともと1:1の指導体制をとっているため、[1:n]という体制の塾とはシステムの時点で差別化ができています。
その上で、ウィークポイントである指導力とサポート面で差別化をする。
これが僕の個別の(今の)基本戦略です。

集団授業の方では、サポート面と相互性をかなり意識的に差別化要因にしています。
僕のいる塾の周りは予備校・大手塾と個別指導塾がそれぞれ4つくらいあります。
逆に同じ系統の個人塾は殆どありません。
そのため、同業での差別化(横軸でウィークポイントを克服する戦術)はほとんど意味がないので、比較優位のあるサポート面と相互性を武器にするようにしました。
大学生のころの僕の授業は予備校の先生の授業をベースにしたもので、殆ど子どもたちとのインタラクティブなやりとりはありませんでした。
それをコミュニケーションの側に大幅に振り切って、相互のやり取りを意図的にとりこんでいます。
もう一つ、サポートという面も同じ。
アルバイトや有名な先生との事業委託契約では、どうしても授業外のサポートが薄くなります。
質問対応はともかく、作文の対策や学年を遡って復習をするみたいな個別対応は物理的に困難です。
そのため、常駐でなければ不可能なサポートをかなり意識するようにしています。

何をするときでもそうなのですが、僕の基本戦略は「優位な環境下で勝負をする」です。
全く同じ条件下で手数とスピードで勝負するのは(仮に勝てる場合であっても)好きではありません。
自分の得意な戦い方をしっかりと覚えておくことが大切なのかなあと思ったりします。