新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



「ハマる」ということ。

コロナの影響で本業が変則的になり、このGWはまさかの12連休でした。

こんなに長い休みなんていつぶりだろうと思い振り返ってみたら、18歳の夏以来(笑)

僕は大学に入ってすぐに塾のバイトを始めたのですが、ありがたいことに2年目以降はコマ数も増え、ほぼ今みたいな生活をしていたので、10年ぶりの「大型連休」です。

理由はともかくせっかくできた連休なら楽しまなければ勿体ないということで、今までできなかったことを色々やろうということで、僕のGWが始まりました。

 

休みが始まり即効でギターのアンプや映写機、手品用品やDIY用品に撮影機材等、遊べそうなものを片っ端から買い込んで、とにかくやってみたいことができる環境を整えた4月末。

んで、僕の趣味にまみれたGWが始まりました。

 

休暇中の僕の生活はだいたいつぎの通り。

起床

①育てている野菜(約50種)の世話&撮影

iPadで映画やYouTubeを見ながらギターとピアノと手品の基礎練習&筋トレ

③塾のオンラインルームに投稿するコンテンツ&記事作成

④読書

お昼寝&お昼ご飯

⑤教室orカフェで過去問分析&教材作成

⑥オンラインルームのコメント返信&自習室の対応(たまに)

⑦酒in

⑧オンライン交流(打ち合わせor友だちとオンライン飲みorオンラインゲーム)

⑨映画や漫画を見ながら寝落ち

この自粛をかなり積極的に楽しんでいた自信があります(笑)

 

そんなわけで、久しぶりにやりたいことMAXで過ごしていたわけですが、改めて趣味の大切さ、というか「ハマる」という事の大切さに気づいた気がしました。

 

「ハマる」ことの強さ

コロナ禍で自分の時間が増えて、改めて実感したのが没頭することの強さでした。

どうしても日々の生活だと、価値を生み出すことや役割期待に応えるという意識が常に先にあって、とことん時間をかけるとか、自分のこだわりと向き合うみたいな時間は少なくなってしまいます。

社会は人との関係性の中が前提なので、人の為にとか、信頼を積み上げるというのは当然重要なのですが、一方でそちらに偏りすぎて、目的ありきの学びや手段としての情報の吸収だけになってしまえば、インプットは単調でアウトプットも無味乾燥なものになってしまいます。

既に十分すぎる個性的な経験をインプットをしてきた40代、50代の人たちであればそれでいいのかもしれませんが、僕たちみたいな若者世代が彼ら年上の世代が基盤としている余白を得ぬままそうしたやり方を真似してしまえば、おそらく薄っぺらな個性しか持ち得ないように思うのです。

 

もちろん人の役に立つという視点は大事ですが、同時に「『らしさ』のある個性」を生み出すには、「他者」という視点から解放された、自分の価値観や感性に向き合う時間が不可欠だと思うのです。

そうした「自分の価値観や感性」に向き合うのに適したものが趣味であり、もう一歩踏み込むなら「ハマる」という経験です。

 

「ハマる」ことで得られる観察眼とエネルギー

何かにハマることで、僕たちはさまざまな物を得ることができます。

僕が考えるその代表的なものが観察眼とエネルギーです。

例えば、ピアノにハマったとして、ある曲を聞いた時に初めは何となくいいなだった感想が、曲の展開に注目し、メロディに気づき、コードの構成にワクワクして、緻密な和音や倍音に驚きし、作者の意図に触れて感動するというように、ハマればハマるほど、そのコンテンツの細部に気づけるようになります。

こうした「確かにそこにあるのに誰もが見逃している部分」に気づくことができる観察眼を養うことができるのが、ハマることの大きな効果です。

ハマることで気づいた観察眼は、他のものに転用することが可能です。

なぜなら、一度細部に宿る意図に気づけた人は、「他のものにも当然同等の作り込みがなされている」ということに想像が及ぶからです。

 

また、こういった部分にまで気づけるようになろうと思ったら、ある程度の情報量と集中力が必要です。

こうした情報収集の時間や集中力は、側からみれば「エネルギーがある人」という評価に繋がるように思います。

何かにハマることで、情報収集のための執着心や集中力が身につく、つまりエネルギー量の高い人になるということにつながると思うのです。

 

価値創出と没頭という2本柱を持つ

他者ありきの価値ばかりを追い求めても薄っぺらな個性しか発せないよつになると言いましたが、もちろん何かに没頭するというだけでもいけません。

それではただのわけわからない人になってしまいます(笑)

大切なのは他者ありきの価値創出とどこまでと自分の内に潜り込む没頭を両輪にバランスを保つことです。

そうすることで、他者に価値を生み出しつつ、なおかつ自分らしさをそこに乗っけられるような気がするのです。

 

この休みを通して、僕はここのところ仕事にかまけて「没頭する」ということを忘れていたなということに気がつきました。

と同時に、だからこそ誰にでもできるありきたりなアウトプットになりがちだだったなと思うことも。

 

忙しくなり他者との関係ありきの生活になるとついつい忘れてしまう、「きっかけはどこまでも自分の内部にある」という視点。

他者から投げられた期待が棚だとしたら、僕たちは自分の内部にそれを育て、花を咲かせる土壌を持たねばなりません。

僕はその土壌を、知識の層と書いて「知層」と呼んでいるのですが、良質は知層を保つためにはきちんとした手入れが不可欠です。

その知層を得るのに不可欠なのがハマるという事だと思うのです。

そんな、かつての自分は当たり前に意識していたかを再認識させられたGWでした。

それだけでも僕にとって、この長期休暇は良かったなあと、そんな風に思ったりしています。

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