新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



「人のとっておきを味わう」という贅沢

コロナ禍で仕事が飛んだらしたのをきっかけに、映画を見始めました。

途上国に映画を届けるNPOに所属していたにも関わらず、それまでほとんど映画を見たことがありませんでした(すみません...)

ありがたいことに長らく仕事を忙しくさせて頂いていて、2時間前後の尺を他の作業をすることもなく1つのコンテンツに奪われるのがどこか勿体無い気がしていたんです。

コロナで時間ができたのなら、そりゃ見ない理由はないだろうと。

そんな訳でGWくらいから映画を見始めました。

 

そんなわけで始めた映画鑑賞。

寝る前と朝の時間を利用して、基本的に毎日一本を見ています。

映画に関する知識が何もないので、とりあえず出てきた映画を片っ端かれみ始めて、今日で60日弱。

毎朝見た映画の感想をTwitterでつぶやいていたこともあり、どうやら少しずつ僕が「毎日映画を見ている人」というのが認知されてきたみたいです。

で、最近嬉しいことに、会った知人、あるいは匿名の質問箱などで、オススメの映画を紹介してもらえるようになってきました。

 

紹介してもらった映画はできるだけ早く見るようにしているのですが、これがむちゃくちゃよかったりしています。

色々な方が「オススメ」として紹介してくれているだけあって、どれも例外なく面白いんですよね。

 

で、最近人からのオススメを聞いて映画を見るというのを続けているうちに、ふと、僕はなんて贅沢なことをしているんだろうという気持ちになりました。

ある人がお気に入りに出会うまでを考えると、そこにはそれまで出会ってきた何十、何百というコンテンツが背後に存在しています。

人からオススメを教えて貰うというのは、そういう他の人の宝探しの経験全てをおすそ分けしてもらっているということなんですよね。

しかもそれをSNSで不特定に発信するのではなく僕に1:1で教えてくれるという。

有名な評論家のオススメも、人気映画のアンケートもネットで調べればでてきます。

でも、1人の普通の生活をする人間(時には顔すら知らないネット上での繋がりの人)が感動したというコンテンツを、「いいから見てみてよ」と紹介して貰うなんてことは殆ど無いわけです。

そんな風に考えたとき、人のお気に入りを紹介してもらって、それを楽しむっていうのはなんて贅沢なんだと思ったらしたわけです。

これは映画にとどまらず、本でも、お酒でも何でも同じ。

 

あんまり贅沢しないよね。

少し前に、知人からこんな風に言われたのですが、僕は確かにお金を出して手に入るものに関してあまり物欲がないかもしれません。

別にお金を出すだけでいいのであんまり興味がわかないのだと思います。

少なくとも、ブランド物のバッグや芸能人御用達の高級料理店みたいなのが「贅沢」だとはあんまり思えない。

むしろ僕にとっては、歳でお店をやめてしまったお蕎麦屋さんが一夜だけ復活してくれて作ったかけ蕎麦とか、外に出すつもりではなく身内で楽しむつもりで作った実験的なお酒とか、お金を出しても買えない物の方が贅沢に感じたりします。

オススメの映画を紹介してもらえるというのも、僕にとっては間違えなくその部類です。

どんどん色々な人の「お気に入り」に触れて、その人の感動体験を少しだけおすそ分けしてもらっていて、僕はいまかなり贅沢をさせてもらっています。

まさか「毎日一本映画を見る」ってことを始めてそんな繋がりができるとは思ってもみませんでした(笑)

みなさんもぜひ、オススメの映画があったら僕に紹介してください!

 

アイキャッチ鈴木敏夫さんのこの本。

ジブリの仲間たち (新潮新書)

ジブリの仲間たち (新潮新書)

  • 作者:鈴木 敏夫
  • 発売日: 2016/06/16
  • メディア: 新書