新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



超攻撃的オンライン面接のススメと企む技術

緊急事態宣言になって...

去年の4月〜5月にかけて、はじめての緊急事態宣言が発令されることになったとき、僕は急いでホームセンターに足を運び、部屋の中に半畳ほどの本当にワンカットだけの小さなものですが、BERのようなセットを作りました。

仕事でもプライベートでも、これからオンラインでのやりとりが増えると確信したからです。

それから数ヶ月後にもうひとつ、急拵えで背景の画面いっぱいに国語の教材が埋まっている本棚を写るスペースも作りました。

こちらも理由は同じ。

1年経った現在では、僕の家には複数のカメラスタンドと撮影用の丸い照明などもあります(笑)

 

状況や技術が広がった先の社会をリアルに思い描く

もともと10年くらい前から岡田斗司夫さんをはじめとする多くのニコニコ生放送を見ていたというのもあり、僕の中でコロナ禍になりオンラインでのやりとりが増えることになったときに真っ先に必要だと思ったのは、オンラインでのやりとり用のスタジオセット作りと、オンラインミーティングでの機材を揃えることでした。

在宅ワークとは僕にとって「家の中で仕事をする」ではなく、「家の中に職場(というセット)を作ること」だったわけです。

 

おそらくオンラインでのミーティング等が増えたとき、多くの人はスマホのカメラがパソコンのカメラを用いて対応するだろうと考えました。

そしてプライベートがそれほど見られたくないとなれば無難な背景の場所か、画面合成になるだろうなと。

パソコンやスマホのインカメラを使えば必然的に近くからとらなければならず、またどうしても下から煽ったような画角にならざるをえません。

画面の光が反射すれば、顔色も悪く見えるでしょう。

また、プライベートを見せたくなく、無難な背景にすれば相手には退屈な絵面を見せることになり(もちろんノイズがないと考えることもできるかもしれませんが)、背景の合成であれば、どうしても違和感を与えます。

 

通常での部屋からの配信を想定したときに生じるこうした違和感を考えたとき、逆に言えばこれらを逆手に取った環境(今回で言えばスタジオセット)を持っていれば、それだけで「オンライン」というやりとりの時点で優位性を保てるのではないかと思ったのです。

実際に一年間この仮説の元に作った場所でオンラインミーティングやプライベートの飲みをしてみて、僕の仮説は当たっていたように思います。

 

超攻撃的「オンライン面接」のススメ

先日、僕の職場でお仕事を手伝ってもらっている学生さんから就活でオンライン面接があるという話を聞きました。

そのときに思い出したのが上に書いたことです。

その子はオンライン面接で喋る「中身」を気にしていたのですが、僕なら迷わずまず初めに、面接時の「画面作り」からするなあと。

もちろん面接な訳なのでエントリーシートの中身が第一でしょう。

ただ、そういう「面接」だからこそ、画面作りを意識した他の学生はいないだろうと考えるような気がするのです。

 

僕なら映る画面の全てをPRのコンテンツと考え、他の学生さんにできない全ての仕掛けに配慮する気がします。

カメラの画角や照明を意識して1番自分が好印象に映るようにして、背景に映るものの全てには「らしさ」を仕掛けて、仮にそれに話題が飛んだときには全て説明できるように用意をしておくと思います。

それからカメラの裏には大きなカンニングペーパーをいくつも用意して、何なら話が苦手なら不意の質問に答えられるGoogle検索&カンペ要員で友だちや彼女さんにスタンバイしてもらうかもしれません。

スーツやネクタイはもちろん画面越しに1番映えるものを準備する。

 

これらは意味がないように思われるかもしれません。

というか個人的にはこうした準備なんて、実際の面接の要素からすれば大きな意味はないと思います。

しかし、この程度のことは時間さえかければ誰にでも出来ることなんですよね。

もしかしたらプラスになるかもしれず(少なくともマイナスにはならない)、ノーリスクノーコストでできる準備なら徹底的にやる。

僕は結構そんな考え方をするので、「面接用のセット作り」ということをすると思います。

 

オンライン面接を距離やタイムラグがあって情報が伝わりづらい不利な状況と捉えるか、画角に意図を張り巡らせることができる有利な状況と捉えるかはその人の考え方次第。

僕は状況の全てを味方につけたいタイプなので、オンライン面接となったら、(もちろん話す内容は煮詰めた上で)徹底的に画面作りにこだわるなあと。

学生さんのお話を聞いて、こんなことを思いました。

 

アイキャッチ加地倫三さんの「たくらむ技術」