新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



就活で面接官が読みたくなるエントリーシートの書き方①「アピールする」とは何か?考える

「オカンと喧嘩でもしたん?」

昔、後輩だった塾の先生が、教室に入ってきた高校生にかけた第一声がこれでした。
「何でわかったん!?実はウチなぁ...」それからその子は、溜めていた受験の悩みをカウンターで泣きながら話し始めます。
10分くらいその先生は何も言わず、ただただその子の話を頷いて聞いていました。
ひとしきり話し終えたあと、スッキリした表情を浮かべて、その子は自習室へ向かいました。
その日の授業終わり、僕はどうしても気になって、その先生にあの子が喧嘩したと思った理由を尋ねました。
返ってきたのは一言、「だって足音がいつもより荒かったから」という返事でした。
 
その先生が就職活動を迎えた時、僕に自己PRの添削を頼んできてくれました。
渡されたPRを見てまず目に飛び込んだのは、「リーダーシップがある」「自分で考えて動ける」などの常套句。
僕は前のエピソードのような光景を何度も見てきました。
しかし、そうした「彼らしさ」は自己PRからは少しも読み取れませんでした。
そこに書かれている彼は抽象化された「わたし」でしかありませんでした。
そして本人曰く先のエピソードを端的に表したらしい締めの言葉は「私の強みは共感力です。」。
絶対彼のアピールポイント間違えてる(笑)
 
 
 
僕は広告コピーのスキルには、文章を書く上で非常に大切なエッセンスが凝縮されていると思っています。
キャッチーな言葉や、人を食ったようなフレーズに目が行きがちですが、実際はその前の段階に「その商品の良さは何か」とか「どういう顧客ニーズがあるかといった、膨大な下準備がなされています。
僅か十数文字で人にメッセージを伝える広告コピーは、「人に伝える文章」を突き詰めたものだと思います。
文章は「自分の言いたい事を書いた文」と、「相手に読んでもらうための文」の二種類に分けられます。
僕たちが普段書いている文章のほとんどは、よほど意識しない限り「自分の言いたい事を書いた文」になってしまいます。
いわば素人の文章。
それに対して自己PRは後者の文であると言えます。
「人に伝えるための文章」には、幾つかの抑えるべきポイントがあります。
それが最もまとまっているのが、広告コピーのスキルなのです。
 
僕は塾で毎年、志願理由書や小論文の指導をします。
その時に使うのが、広告コピーのスキルをベースにした文章術です。
それを自己PR用にカスタマイズして、以下の5つのポイントにまとめてみました。
①「良さ」を捨てていく
②書きたい事でなく読みたい事を選ぶ
③感情をロジックで切ってはいけない
④濃縮還元をする
⑤正しい文章の技術を身につける
前半3つが内容面のお話で、残りの2つが構成のお話。
5つのポイントをそれぞれ、順番に今後のエントリでまとめていきたいと思います。
 

 

 

 

 
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「就活で面接官が読みたくなるエントリーシートの書き方」

①「アピールする」とは何か?考える

②アピールとは「いろんな要素を捨てる」こと

③プロの文とアマチュアの文の違い

④メンタルをロジックで切らない

⑤情報の詰まった文章の書き方

⑥読みやすい文章のポイント