読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



就活で面接官が読みたくなるエントリーシートの書き方③プロの文とアマチュアの文の違い

ゼミの宿題で教授から大量に論文を資料として渡されたたとします。
どれも専門用語が並び、固い内容ばかり。
そうした中に一つだけ、マンガの原稿が混じっていたら、どうでしょうか。
きっと、そんなに面白くないマンガであったとしても、それを楽しんで読んでしまうように思います。
エントリーシートは、正にゼミの教授から渡された論文のようなものです。
読みたくもないのに、必要だから読まなければいけない。
どれも「自分が言いたいこと」が書いてあるだけの文章。
論文ならばまだ興味のある分野、何よりコンテンツとしての価値のある内容である分マシかもしれません。
エントリーシートの場合、知りもしない人の「読んで欲しい(=大体が自慢話)」が並んでいるわけです。
そんな中に一部だけ「読んでもらうための文章」が入っていたらどうでしょうか。
今回は5つのポイントの中の②に当たる、「書きたい事でなく読みたい事を選ぶ」ということをまとめようと思います。
 
 

プロとアマチュアの違い

よく、ネットが広がることで、プロとアマチュアの境界がほとんどなくなってきたという話を聞きます。
確かにネットの投稿サイトにはとても高いクオリティの絵や自作曲が溢れています。
また、ネット上で誰もが登録するだけで仕事の発注と受注できるクラウドソーシングが普及して、誰でもクリエイティブ系の仕事ができるようになりました。
しかし僕はプロとアマチュアの間には、まだ非常に大きな差があると思います。
それは技術的な側面ではなく、姿勢の面において。
評論家の岡田斗司夫さんが、プロのクリエイターとは相手のニーズに合わせてコンテンツを作る人のことで、自分の作りたいもの作っているのはアマチュアだと言っています。
プロとアマチュアの最大の違いは技術ではなく、「相手の求めているもの」を提供しているのか「自分の発信したいものを作っているだけ」なのかにあるのだと思います。
エントリーシートは、間違えなくプロのロジックで書くべき文章です。
自分の書きたいことではなく、相手が読みたくなる内容を意識する必要があります。
 

読みたくなるエントリーシートがいくつあるか?

おそらく就職活動で書かれている文章の90%近くが、「書きたいこと」だけを書いた文章であると思います。
伝えたいことを書くのがエントリーシートじゃないのかという声もあるかもしれませんが、あくまで読んでもらう事が前提です。
伝えたいことを書くのと、「読みたい文章」を書くことは、全く違うレイヤーのお話です。
いくら伝えたいことがあっても、相手の視線に入らなければ意味がない。
しっかりと、読み手を意識して文章構成を作る必要があります。
先ほども書きましたが、ほとんどのエントリーシートの文章が、自分の書きたいことを書いた文章です。
裏を返せば、読んでもらうための文章を書くだけで、担当の目に止まりやすくなるとも言えるでしょう。
 
 

相手が読みたい物を書く≠相手に迎合する

相手が読みたいというのは、決して相手に迎合するということではありません。
読む人に合わせて嘘をつくというような事ではなく、相手が次の行も読みたくなるような文章の構成、コンテンツの見せ方をするという意味です。
典型的な自分の書きたいことを書いた文章は、留学経験やバイト経験を前面に押し出した文章だと思います。
もちろん、そうした材料を選んで自己PRを書くこと自体は構わないと思うのですが、その経験自体を推しても意味はありません。
面接官が聞きたいのは、どんな経験をしたのかでなく、どうしてそうなったのかだと思うのです。
僕たちが普段本を読んだり映画を見たりしたときに引き込まれるのは、その主人公の経験が凄いからでなく、その過程に共感するからです。
自己PRを読む面接官も全く同じだと思います。
どうしても僕たちのように文章を書き慣れていない人間が自己PR文を書こうとすると、経験の部分を強調しがちです。
肝心の過程の部分は、「この経験から成長することができました」みたいになってしまう。
僕たちが半沢直樹家政婦のミタに共感するのは、その過程に引き込まれるからなんですよね。
もし半沢直樹が「銀行員になり、汚職を暴いて常務を土下座させました。その過程で、諦めず努力することの大切さを学びました」なんて言っても全然響かない。
そうではなくて、僕らが視聴者として見たいのは、半沢さんが苦戦しながらも向かっていくところであり、思わず感情が漏れるシーンです。
それが「読む側の感覚」です。
このような、「読みたくなる文章」という視点を持って構成を練ることが大切であるように思います。
 
具体的なお話は、「メンタルをロジックで切ってはいけない」につづきます。。