新・薄口コラム

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「マギ」考察~魔女の宅急便的な成長物語として〜

塾の生徒さんに以前マギという作品を紹介されて、読んでみました。
ものすご~~~~くざっくり言えば、主人公のアラジンが世界平和のために戦って成長する物語(笑)
(あんまりストーリの説明には興味がないので詳しくはウィキペディアのURLを見てください。。。)

マギ (漫画) - Wikipedia


読んで一番最初に浮かんだのが「魔女の宅急便」のプロットでした。
前半の大きな転換点で、アラジンが唯一の友達と言っているウーゴ君というランプの精みたいなキャラクターが倒されてしまうシーンがあります。
ウーゴ君は幼いころからアラジンをずっと助け、導いてきたキャラ設定です。
その人物が途中からいなくなってしまい、そこから主人公が自立していくというストーリー展開。


主人公を導く立場のキャラクターが途中でいなくなり、そこから主人公が自立していくというストーリーの物語を、僕は「魔女宅モノ」とカテゴライズしています。
カテゴリーの名前の由来はもちろん魔女の宅急便

魔女の宅急便でキキがジジの声が聞こえなくなり、魔法の力が弱まったところから一人で自立していくというのが、この手の物語展開の元祖だと思っているからです。
ジジの声が聞こえなくなったのは単に魔法が使えなくなったからという解釈が一般ですが、あれは魔女の力で何でもできた(=小さい子供)から、地に足をつけて歩くようになる(=大人になる)というメタファーと読むことができます。
ジジの声が聞こえなくなったのは、表面的には魔法が使えなくなったからだけれど、それが意味するものは今まではジジに助けてもらっていたけれど、ここからキキが一人で自立していくということを表しているのだと僕は解釈しています。
他にも「ヒカルの碁」や「帰ってきたドラえもん」、最近の作品でいえば「刀語」なんかがこのカテゴリーに入るように思います。
あとは小説でいえば伊藤整さんの「典子の生き方」なんかもこのジャンル。

全然関係ないですが、SEKAI NO OWARIの「眠り姫」ってこの辺の作品の世界観をJ-popで表現した作品ですよね。

眠り姫 - SEKAI NO OWARI - 歌詞・動画 : 歌ネット




こうした作品ってどうしても成長にスポットが当たるため、バトルもの・こども向けの作品になりにくいと思っていたのですが、マギではそれを堂々とやっていて、そこが非常に印象的でした。
それ以外にも複雑なテーマを分かりやすい形(子供向け)で織り込むのが本当にうまいなぁと思います。
王(リーダー)とは何かを考えさせる登場人物が多く出てくるところなど。。
象徴的なのが14巻くらいから始まるマグノシュタット編の出てくるモガメット学長の思想。
本当に民のことを思っているが、それはあくまで魔法使い(=同族)の幸せだけ。
主人公がモガメットに対して言う「先生は魔法使いだけの国の王様としては本当にいい人だよ」という言葉。
じっくりよむとすごく考えさせられます。


他にも、根っからの悪役のようなものが誰一人として出てこなかったり、金属器という特別な力を秘めた道具の複線など、面白いなと思うところはたくさんあるのですが、話がまとまらなくなってしまうのでやめておきます(笑)
話の構造だけ取ったら、かなり複雑なことを織り込んでいる作品だと思います。
それこそストーリー展開そのままにシリアスな絵と言葉選びをすれば別冊マガジンに進撃の巨人と一緒にやっていても違和感がないくらい。
僕がマギの一番すごいのは、この「複雑なストーリーを子供たちでも楽しめるように仕上げてある」点であるような気がします。
今伏線が回収されつつあるので、ここから話が一気に加速していき、ますます楽しくなるんじゃないかと思います。
ぜひ、読んでみてください。

 

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