繰り返し発生する問題に直面したとき、その解決策としてどの様なアプローチを取るのかは人により様々で、好みの方法には各人の人柄が出る様に思います。
ある定期的に起きる問題があって、それを解決しなければならないとした時に、僕がパッと思いつく問題解決へのアプローチは①how型と②if型と③why型の3つ。
①のhow型とは、どうやってやればその問題が解決できるのか?という、解決法を探すタイプ、②のif型は何か繰り返し起きてしまう問題に直面した時に、「もしそれが続けばどの様な損失が起こるのか?」という可能性を考え、そこから自分を律するというタイプ、そして③は「なぜその問題が生じるのか?」という原因を考え、それを取り除こうとするタイプです。
「朝起きられない」という繰り返し生じる問題を例にそれぞれのアプローチを考えていきたいと思います。
①のhow型の場合は、どうやったら寝坊を改善できるかという、特定の現象に対する解決策を探します。
頭が痛い時、その痛みを取るためにロキソニンを飲むイメージ。
「寝坊」という問題であれば、いい目覚ましを探すとか、短時間睡眠でも快適に起きられる方法を探すとか、快眠グッズを選ぶとかいう方法がここに当てはまるでしょう。
次に②のif型の人であれば、「寝坊という事情を繰り返すとどういうことが起こるのか?」というように、問題そのものを「問題」とするのではなく、その行為の結果生まれるリスクや損失を「問題」と捉えます。
そして、そのリスクや損失を正確に把握することで自分を自制して問題解決を図ろうとする。
これが②の手法です。
そして③のwhy型は、原因を取り除くことで問題を解決しようとします。
「寝坊」の場合、「そもそも何故寝坊するのか?」を考えて、それが寝不足だったらそれを取り除くにはどうしたらいいかを考え、起きられない理由が精神的に負担を感じることにあるのならそれを取り除かない限り寝坊は繰り返すと考えます。
僕はここで、それぞれの解決策のどれが正しくてどれが間違えているみたいな正誤の話や、どれが優れているみたいな優劣の話をしたいわけではありません。
ん。
(そもそも対決方法は好みの問題なので、そんなものありませんし...)
ただ、問題解決の手法としてどれを取るのかには、その人の「人間観」みたいな物が出て、分類するととても面白いように思うのです。
①〜③を時制という側面から見ると、①→現在志向、②→未来志向、③→過去志向とみなすことができます。
①のhow型の人は現在起きている問題に対して注目し、②のif型の人は「仮にどうなるか?」を考え、③のwhy型の人は起こった原因を振り返る。
それぞれの着目するところにその人「らしさ」が出るように思うのです。
また、それぞれのアプローチにはその人の「人間観」みたいなものも出ているように感じます。
大きく分けると②③は同じグループ。
共に問題を「自分に原因があるもの」として把握しています。
ただし、その先の人間の前提は間逆。
(やや強引な言い方ですが)if型の人は「行動は意識で変えられる」という人間観であるのに対し、why型の人は「意識じゃ人は変わらない」という人間観です。
「行動は意識で変えられる」から、それをした時の未来をきちんと意識しようがif型アプローチで、「意識じゃ行動は変えらない」から原因を取り除いて解決しようとするのがwhy型のアプローチ。
それに対し問題解決の手法に注目するhow型は、問題を特定の個人に由来する物ではなく、誰もに等しく発生し普遍的な解決策があると考える点で、「基本的には人は同じ」というスタンスと考えられます。
(この辺り、僕は③タイプなので説明が曖昧かもしれません...)
繰り返しますが、それぞれのスタンスのどれがいいとか、どれが優れているとか、優劣をつけたいわけではなく、実際に優劣なんてありません。
ただただ、こういうタイプがいて、こういう人間観なんじゃないかなと思ったことを分類しただけ。
おそらく大抵の人が、問題に直面したとき、自分の考え方に近いやり方で対応しがちだと思うので、それでうまくいかない場合は、他のアプローチを選択してみるのがいいかもしれません。
そんな問題に対応するための「カードを増やす」という意味で、この分類は役に立つ気がします。
因みに僕のイメージではホリエモン、箕輪さんは①、落合陽一さんやメタップスの佐藤さんは②、Showroomの前田さんやけんすうさんは③といった印象です。
アイキャッチはhow型で検索して一番上に出てきたこの本(笑)